■何を基準にWEBサイトの品質を証明できるか。

WEBサイトの構築、リニューアルにおいて何を基準として品質を証明すべきか、発注側も受注側もなかなか難しい判断だ。納品の検収では、基準とするブラウザを利用し目視でチェックする。しかし基本的には「見た目の印象で違和感が有るか無いか」で判断することになる。ただブラウザは、文法が違っていても正しく表示してくれる場合もあり、結果的に曖昧なチェックとなる。そこで万人が認めるWEB品質のガイドラインが必要となる。

●省庁や公的な機関の基準は定まっていないのか

マーケティングキャストは「いまさら聞けない」情報も積極的に扱っていく。社会人になりたての新入社員がWeb担当になれば当然知らないのだから。(笑)

経験を積んできた担当者にとっては今更感があるが、WEBサイトの品質ガイドラインは当然存在する。ここから代表的な2つの団体の基準を初回する。

■絶対に必要な2つのWEBガイドライン

● W3C の HTML,CSS,XMLなどの規格に準拠する

W3CとはWorld Wide Web Consortium(ワールド・ワイド・ウェブ・コンソーシアム)の略称だ。World Wide Webで使用される各種技術の標準化を推進する為に設立された標準化団体であり非営利団体だ。ここがHTML,CSS,XMLなどの規格を標準化している。

このW3Cが公開している「Markup Validation Service」というHTMLチェックツールがある。HTMLが正しく記述されているかチェックしてくれる便利なツールだ。また「CSS Validation Service」というCSSのチェックツールもある。

この二つのチェックツールは、クリアすべきだと思う。

● ウェブアクセシビリティ基盤委員会のJIS基準

ウェブアクセシビリティ基盤委員会とは、JIS X 8341-3が2010年8月に改正されたのと時を同じくして誕生した組織であり、情報通信アクセス協議会の取り組みの一つ。JIS X 8341-3改正原案作成メンバーや関連企業、関連省庁、ウェブの利用者から構成されている。

Webは若い健常者ばかりではなく、 高齢者・障がい者 もアクセスする。 ウェブアクセシビリティ とは 高齢者・障がい者も含めた 万人が等しく情報を得られることを目的に主にUIをガイドライン化している。

ここでは ガイドラインの他に、ウェブアクセシビリティ チェックリストを公開 しているが、総務省が提供しているチェックツールが便利だ。

ガイドラインは基本的な★から、高度な★★★まで3段階で定めてているため、すべて達成していなくても、「★★を達成していいます」などの表記で達成度合いを示すこともできる。