■ロジカルに考えればそんなに難しい選択ではない

Web運営においてインハウス(内製)とアウトソース(外注)は必ず存在する。

迷わず選択できる場合もあるが、Webを使ってビジネス拡大を積極的に図ろうとする企業は インハウス(内製) とアウトソース(外注)の選択に迷う場合が多い。どの部分から切り分けるかは、その企業の状況によって変わるが、検討事項は大きくは変わらない。この検討事項を比較してロジカルに考えればさほど難しい判断ではない。

●必要な比較は「コスト」「効率」「ノウハウ」の3点

検討において必要な比較要素は「コスト」「効率」「ノウハウ」の3点となる。これらの比較に於いてはもちろん定性的(主観的な報告)な比較も必要だが、決裁者に説明と判断を仰ぐためには、定量的(客観的な報告)比較も必要だ。

以上を踏まえて 「コスト」「効率」「ノウハウ 」を少しブレイクダウンしてみよう。

●「コスト」

インハウス(内製) だからコストはかからない、と考える人はいないと思う。当然ながら人件費(福利厚生など経費も併せて)は経費になる。実際にリアルな給与金額で算出、比較をするわけにはいかないので企業として役職ごとに平均的な時間単金を決めておくとよい。例えば

  • 一般社員 時間7000円
  • 課長   時間10000円
  • 部長   時間15000円

この様に決める。それぞれ月単位の作業時間想定を行い、金額を掛け合わせれば月額コストが出る。実作業は社員となるが、役職者の会議参加や判断等を仰ぐ時間もあるので、この点はしっかりとカウントする。

これで インハウス(内製) の場合の費用を算出する。アウトソース(外注)の場合は業務ノウハウと信頼性を持ち合わせている企業を選択し見積を取ればいい。複数社に相談することも大事だと思う。

実は費用はインハウス(内製)アウトソース(外注)あまり変わらない可能性がも高い。ただ変わらないという事が明確になることが重要だ。

●「効率」

社員が専任担当なら優先順位高く作業を行えるが、実際は兼任で担当することが多いため、優先順位により作業の効率が悪い場合もある。また外注だから効率が良いかというと、そうでもない。相談→見積→発注と進めると作業開始が遅くなり内部で行った方が早い場合もある。作業ごとにこの点は比較したほうがよい。

●「ノウハウ」

ノウハウは「専門性」と「継承」の二つが存在する。

「 専門性 」としては社内にはないノウハウを外部に頼らなければならない場合がある。例えばWebデザイン、SEOといったものは社員がノウハウを蓄積する業務ではない企業が多い。また人材の育成に膨大な時間が必要になる。そのため外注に頼る方が効率的だ。

「継承」は事業として必要な運用系のノウハウであることが多い。例えばターゲットの理解」「ターゲットへの効率的なアプローチ、コミュニケーション」などは社員がノウハウを持ち継承をした方が一般的には良いものだ。

「 ノウハウ」の判断は、事業を行う上でノウハウを社内に蓄積し継承しないと企業としてのコアコンピタンスが失われる、または発展が望めないケースは内製を前向きに考えた方が良い。単純なコスト比較だけでは判断を間違える。

また人事異動が多く社内ではノウハウがいつまたっても蓄積しない、また継承もされない、というケースは、派遣委託や外部委託により予防する事も検討しないとならない。大企業の場合は時々ある。ただあまりにも頼りすぎるのは問題だと思う。

これら 「コスト」「効率」「ノウハウ 」を箇条書きでメリットデメリットを整理する。

メリット、デメリットを箇条書きで整理

そして表形式の星取表(〇 ×)で比較すると少なくとも間違えた判断にはならない。

星取表で比較

さて、ここまでは私のアドバイスだが、これ以上の具体的な内容については、これから紹介する「外注or内製化?メリットデメリットは?」も参考にしてほしい。

■ 「外注or内製化?メリットデメリットは?」 でわかること。

私の解説とは若干内容が変わる部分が、大変参考になるコンテンツだと思う。主に以下のことが理解できる。よくまとまっていると思うので考え方の整理のために一読をお勧めする。

●内製化(インソーシング)を選択した方が結果につながりやすいケース

●外注(アウトソーシング)を選択した方が結果につながりやすいケース

「外注or内製化?メリットデメリットは?」の目次

  1. 人手不足への対応策
  2. 外注と内製化のメリットとデメリット
  3. 外注を選ぶべきか、内製化を選ぶべきか
  4. 内製化を強めると直面する問題
  5. 外注に依頼しても、安くはならない
    1. 内製化(インソーシング)を選択した方が結果につながりやすいケース
    2. 外注(アウトソーシング)を選択した方が結果につながりやすいケース
  6. まとめ

■ 「外注or内製化?メリットデメリットは?」 の詳細はこちら