■日本企業はマーケティングと営業は分断されている
日本企業では一般的にマーケッティングと営業は分断されている。これは二つの事から生じている。
●営業部門が上流から下流までのすべてを管理している
そもそも日本企業には欧米とは違いマーケッティングセクションが存在しないケースが多い。
これまでの日本という狭い範囲でのビジネスで、しかも競合との競争が少ない中では「顔見知り」や「紹介」の範囲で営業接点を構築することができるため、必要なかったと言える。日本国内、さらにはグローバルでの競争が激しくなってきている現在、この方式では生き残れない。
●ミッションが共通ではないから
日本企業でも販売促進、販売推進という部署名でマーケッティング活動を行っている会社も存在する。しかしマーケッティングとセールスのシームレスな関係は存在しない。
理由は多々考えられるがミッションが共通ではないという事が最大の原因がある。組織力とアクションを無駄にしており、ビジネスの成長は望めない。
●ビジネスの成長にはマーケッティングと営業(セールス)の協力は必須である。
私が言うまでもなく、これからのビジネスの成長にはマーケッティングと営業(セールス)の協力は必須だ。ある意味では組織改革が必要である。その意味で「マーケティングオートメーション」の導入は、その組織改革のチャンスを与えてくれる。
今回紹介するのは 「マーケティングオートメーション」 の代表格、マルケトのコラム「そのリード、本当にMQL/SQLですか?」だ。マルケトはシステムオリエンテッド(システム重視)ではあるが、このマーケティングとセールスの共通化の重要性をわかりやすくまとめている。
■ 「そのリード、本当にMQL/SQLですか?」 でわかること。
コラムとして注目すべきは営業とマーケティングの共通言語、共通目標の重要性を強調している点だ。
マーケティングと営業がうまく協業できている場合、成約率が67%上がるという調査結果を出しながら、米国においては、マーケティング、セールスの関係者全員がシームレスに目標に向かって協業できるよう、新たな「CRO」( Chief Revenue Officer)という役割を置く企業もここ数年増えてきていると解説している。
「マーケティングオートメーション」 の導入は単なるシステムの導入ではなく、組織改革が行えるチャンスと捉えた方が良いと改めて感じた。
目次
- リード/MQL/SQL定義の再確認
- 1)「社内チームで生み出した事前の深い洞察とアカウントインサイトを収集する仕組みがあってこそ、注目に値する顧客の活動やカスタマージャーニーにおける顧客の位置を知ることができる」
- 2)その位置は一つの有益な手法としてスコアで測る
- 3)このときはじめてMQLやSQLといったセールスステージが、営業とマーケティングの共通言語となる